出産から1ヶ月後にお宮参りに行くのが日本の習わしですが、実際にお宮参りの意味や発祥の経緯などについて知っている方は少ないのではないでしょうか。
お宮参りの背景知識を知っている状態でお宮参りを行うのと、知識のない状態でお宮参りを行うのでは、行事の効果が全く異なります。
そこでこの記事では、お宮参りの発祥やその経緯などについてご紹介します。
□お宮参りの意味
お宮参りとは、こどもが生まれて初めて産土神に参詣し、その土地の一員になったことを認めてもらい、こどもの健康と長寿を祈る行事です。
つまり、赤ちゃんの誕生を感謝すると共にお祝いし、氏神様に赤ちゃんを紹介することで赤ちゃんの健やかな成長と健康が守られるのです。
お宮参りは赤ちゃんのための行事です。
そのため、赤ちゃんのことを第一に考えることが重要です。
昔ながらの考え方から、厳密に生後1ヶ月の日にしたり、縁起の良い日を選んだりしなければならないと言われることもありますが、現在のお宮参り文化はよりインフォーマルなものになっています。
赤ちゃんと両親、義両親で揃ってお宮参りへ行くのが一般的ですが、都合が合わない場合は無理をせず、赤ちゃんと両親で行くことも可能です。
□お宮参りの発祥とその経緯
お宮参りは、鎌倉時代ごろから始まり、室町時代に文化として定着しました。
赤ちゃんが誕生したことの報告や地域社会の一員になったことへの承認が大きな目的でした。
江戸次第では、お宮参りの帰りに大老宅へ挨拶に立ち寄る風習などが起こったと言われています。
*夫方の母親が赤ちゃんを抱いてお宮参りへ行くのはなぜ?
お宮参りへ行く際は、夫方の母親が赤ちゃんを抱くという伝統があり、現在でもそれを守ってお宮参りへ行っている方は多いと思います。
この経緯には、昔の日本人の考え方が大きく影響しています。
古来の日本では、お産は赤不浄で、出産した女性の体は穢れたものとされてきました。
そのため、産後しばらくは出産した母親が神に近づくことはできないことから、代わりに父方の母親が赤ちゃんを神の元まで連れて行きました。
また、母親方ではなく父親方の母である理由は、日本人の結婚の風習が、父親方の一族に妻として嫁ぐというものだからです。
□最後に
この記事では、お宮参りの発祥やその経緯などについてご紹介しました。
お宮参りの意味や発祥の経緯などについて知っていると、思い入れが入り、よりよいお宮参りを行うことができますね。